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2020/03/23

洋ラン:デンドロも屋外で越冬できたヨ

長年の趣味なので、多種類の洋ラン栽培の経験があるが、枯死覚悟での特殊な栽培経験はさすがに乏しい…が、今冬、久々に屋外での越冬可能性テストを試みた。

テスト対象の洋ランは、普通サイズのデンドロビューム
昨秋、古株の大株になり過ぎて年々衰弱傾向にあった古株で大株を植え替えた際に余った苗をテスト用に使ってみた。

我が家の洋ラン、カトレア系以外の大半は植木鉢を使わず、かなり特殊な独自考案の植え付け法です。

洋ランの特性に応じて、匍匐性なら水平にぶら下げて、新芽が360度自由にに伸び放題に…
株元から数cm浮き上がるように伸びて増殖するタイプは立体的に伸ばし放題に…
なので、植え替えサイクルは10年、20年単位…
ある種では、重い植木鉢を使っていないのに、古株の大株がひと株で約5kgもありました。
大きなコルク板に張り付けていたフウランは20数年ぶりに先日植え替えました。

さて本題です。
昨秋、デンドロビュームの古株が伸びるスペースがなくなり、空中に浮きあがった状態で衰弱し始めていたので株を解体して植え替えることにしました。
枯死や衰弱苗を除去してもまだ苗が余ったので、束ねて庭の花木の枝に引っ掛けて放置してみました。


デンドロビューム
保水材もなく、根っこむき出しで日光や風雨、積雪にさらされ続けた

苗に用土はなく、根っこがむき出し状態です。施肥や水遣りも一切ナシで雨水のみ。
落葉樹だったので、冬季は日当たりも良好。
冬季の屋外は、最低夜温が氷点下になる日もあり、今冬は2回の積雪にも見舞われました。
それでも春のお彼岸まで枯れることもなく葉も付けたままで茎に瑞々しさを保っています。
もう少し暖かくなってきたら、ツボミが出てきて花を咲かせ、株元からは新芽が出てくるでしょう…
屋外で放置していても、デンドロビウムは越冬可能のようです。

テストした品種名は、

Dendrobium Beauty Harmony "心美(Kotomi)"


植え替えた株は屋内で冬を過ごし、現在、もうすぐ咲きそうな花芽と、株元では新芽が出始めています。
屋内の置き場所は、南向きのサンルーム(内縁)。
すぐ隣に、最低温度が10℃以上にコントロールされたガラス温室があり、その輻射熱と、小刻みにタイマー設定した電気ストーブの効果で、この場所も最低気温が極寒期でも5℃以上です。
なので、春の動きも早くなっています。

 
花芽も見えます。
青々とした茎は昨年生長したバルブで、来年に花芽を付けます。
 
(左)次々と新芽が…      (右)色付いてきたツボミ



植え替え時のミニ解説
このデンドロビュームは、親株から数cm上に子株だ出ます。数年後には10cmも高く、用土からも浮き上がります。
なので、写真(↑)のように植え替えました。
立体的に栽培する場合は、鉢底には貯水用にプラ製容器を設置し、貯水量調整のために横に水抜き用の小さな穴をあけています。乾燥時でも下部から湿気が上がって来る仕掛けです。


鉢に垂直に立てているメッシュ状のプラ筒は、落ち葉除けに屋根のとゆに被せたり、地下に埋め込んで排水改善用に用いたりする資材で、筒径やメッシュで数種類あるようです。
私は、洋ラン栽培用によく代用しています
今回の例では、垂直に立てました。
洋ランが上方に伸びていっても筒に固定し続ければ、筒内から水分補給が可能なんですよね。
メッシュ状のプラ筒
大小数種類あるようです。

この洋ランは、通年、ぶら下げて栽培する予定なので、そのための懸垂用仕掛けを施しています。


この写真は別の種類のケースですが、同様にして、太い針金を鉢底からプラ筒の上部まで貫いて通し、その上端を曲げています。

さて用土ですが、この場合はミズゴケを使用しています。
この例では、鉢内とメッシュ状プラ筒内にミズゴケを固く(!)詰め込んでいます。
ミズゴケは、ゆるく詰めると常にビショビショ状態で根腐れの元…
なるべく固すぎるくらいにまでしっかりと詰めます。
用土は、洋ランの種類により、ミズゴケだったり、バークチップだったり、種々工夫します。
このケースでは、移植苗の大半は鉢内に植え付け、一部はメッシュ筒の中間部や頂部に植え付けています。
その意図は、植え替え2年目以降から生長後の完成姿のイメージに近づけたいから…
今年は、植え替え2年目ですが、出てきた元気そうな新芽の様子から、来年は見事な花を咲かせてくれるでしょう。

ちなみに、冬越しの話題ついでに、我が家のシンビジュームは普通種もミニ種も、一年中カンカン照りの屋外で365日置きっぱなしで10~20年も生き延びています。
シンビジュームもとても丈夫ですねぇ…